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2012年2月6日

なごやマイトーク(2)敬老パスの効果/中村区 吉岡弘晴さん

敬老パスは、次のような目に見える効果とともに目に見えない効果も生んでいる。

第一に、六十五歳以上の市民が交通費を心配せずに外出して積極的に社会活動に参加することを保障している。

 

第二に、六十五歳以上の市民の家庭内ひきこもりをなくし健康維持に役立っている。

 

第三に、病気が重くならないうちに病院に出かけることができるので医療費の縮減にも寄与している。

 

第四に、閑散時の市バス・地下鉄の有効活用になり、町が賑わい、買物や食事などの経済効果を生み出している。

 

第五に、駐車違反や排気ガスなど交通公害を少なくし、都市の環境改善に役立っている。

 

第六に、六十五歳以上の家族をかかえている家庭の主婦も家族が出かけてくれるので自分の時間が持てて家庭環境も良くなっている。

 

第七に、結果的に市民の足を支える市営交通事業の貴重な財源になっている。

 

第八に、愛知県下の各自治体の交通政策(巡回バスなど)に大きな影響を与えている。

 

このように名古屋市の予算のわずか一・二五パーセント程度で、目に見えない効果を含めると相当大きな経済的、文化的価値を再生産しており、
私たち市民の納めた税金が「敬老パス」という形で還元され、それを利用することによって、
また町の活気を生み出すという好循環型の政策になっているのである。

 

名古屋市は他の大都市と較べると異常なほどの車社会であるから、名古屋市が六十五歳以上の市民を対象としたのは、まさに〈天の配剤〉
かも知れない。

 

名古屋以外の大都市は、いまだに七十歳以上の人が対象である。だから確かに日本一の福祉制度であり、
今後ともしっかり維持していく必要があると思う。

 

中村区 吉岡 弘晴さん

 

*本文は、吉岡氏が『名古屋民主文学』(第八十五号)に発表した『敬老パス物語』
から一部を抜粋し、一部字句を変更したものです。