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2012年10月25日

なごやマイトーク(6)国民健康保険の改善・国保料を引き下げてください/南区 小室勲さん

国民健康保険
(以下、国保)料が上がり続け、滞納世帯が増えている中で、資格証明書(※1)の発行や、取り立て、
差し押さえの強行などが全国的で大きな問題になっています。名古屋市の国保について考えてみます。

国保制度は、戦前の1938年、農村の窮乏、不健康が広がるなか、戦争政策強行のための、健兵・健民政策としてスタートしました(※
2)。社会保障という立場ではなく、「相扶共済」(今日でいう「自助・互助」)をうたい、自治体は任意加入というものでした。戦後、
社会保障の前進のなかで、国民皆保険の議論が発展し、1958年、国民健康法の新法として成立しました。第一条に、この法律の目的を
「国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もつて社会保障及び国民保健の向上に寄与することを目的とする」と明記しています。

他の医療保険に入れない人の医療保険として業者、農民、無職、退職後の高齢者、低所得者を対象とし、
最近は非正規労働者の比率が増えています。このため、国保収入に占める国庫負担は当初から50%近くで続いてきました。

しかし、国庫支出が削減され続け、保険料が上がり続けています。

1984年に49.6%の国庫支出金は、2010年には25.6%と半減。全国平均一人当たり保険料は84年3万9千円が、
2010年には8万3千円と2.1倍にもなりました。

名古屋市国保は、保険料の低さ、一般会計からの繰入の努力、減免制度、資格証明証のきわめて少ない発行など、
全国に誇れる内容でしたが、すべてで後退を続けています。

保険料は、2007年7万7千円で5大都市4位が、2010年度には9万円で第1位、一般会計からの繰入は半減以下となり、資格証発行は、
1ケタから今や4千件以上になっています。

来年度から市の保険料の算定方式が変更されます。その結果、中・低所得者や、扶養家族の多い世帯、
社会的弱者の世帯で大幅に上がることが見込まれています。市は、3年くらいの激変緩和の軽減を検討しているとのことですが、
激変緩和だけでは、その先払えない世帯をつくります。私たちは、いま市に向けた、国保・介護・福祉医療の改善を求める署名に取り組み、
この問題では、一般財源による恒久的な軽減措置を要求しています。国保制度の元に立ち返った改善が望まれます。

※1 被保険者資格証明書。特別な理由がないのに1年以上保険料を滞納したとされる人に、保険証の代わりに出される証明書。
医療費が窓口で全額負担になるため、医療を受けられない世帯が生まれやすくなります)
※2 「(旧)国民健康保険は、健兵健民策としての性格を有していた」(平成24年版厚生労働白書)