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2016年6月20日

議会基本条例の精神に立ち返り、市民に開かれた民主的な議論を 名古屋市会の議員定数削減・報酬引き上げ問題 革新市政の会が見解

革新市政の会が、6月3日に発表した名古屋市会の議員定数削減と報酬引き上げ問題についての見解を紹介します。

 

 

議員報酬・定数は、いったん、もとの800万円・75人に戻し、見直しにあたっては、議会基本条例の精神に立ち返り、市民に開かれた民主的な議論を進めていくことを強く求めます

 

名古屋市会議員報酬引き上げと議員定数削減に対する革新市政の会の見解

 

2016年6月3日 革新市政の会総務代表世話人会

 

名古屋市議会議員の議員報酬引き上げ条例が、2月定例議会で自民、公明、民主(当時)の3会派によって強行可決されました。この4月から、年額で655万円引き上げられ、1,455万円となりました。

 

議員定数を7削減し75人から68人に削減する条例も、あわせて強行可決されました。

 

私たちはこうした暴挙に強く抗議します。そして、議員報酬と定数を、いったんもとの800万円、75人にもどし、見直しにあたっては、議会基本条例の精神に立ち返り、市民に開かれた民主的な議論を進めていくことを強く求めるものです。

 

1、自、公、民3会派は、報酬引き上げも、定数削減も、公聴会などを開いて市民の声を聴こうとはしませんでした。しかも、委員会審議も行わず、本会議でいきなり決められたものです。この間の議論では、報酬大幅引き上げの必要性の具体的根拠は示されず、類似の他都市との整合性や、5年前までに支払われていた「本来の報酬額に引き上げただけで、今回減額もしている」という説明などだけでは、到底納得できるものではありません。

 

名古屋市議会は、6年前の2010年、当時の議会改革をめぐる真剣な議論を踏まえて、全会一致で「議会基本条例」を制定しました。その第16条では、議員定数、議員報酬を変更する場合には、市民の意見を聴くために「参考人制度、公聴会制度等を活用することができる」とうたっています。

 

今回の引き上げ前の議員報酬800万円は、2011年の議会リコールによる市議選の結果を受けて、特例とはいえ全会一致で可決したものです。その経過からして、見直しに当たっては、河村たかし市長が報酬審議会への諮問を拒否し続けているという状況下であっても、委員会での徹底審議はもちろんのこと、議会として広く市民の声を聴く機会を設けるなど、民主的議論、検討を追求するべきでした。

 

議会は、いまこそ、「議会基本条例」がうたう、「本市の住民自治と民主主義を発展させ、市民生活の向上を図るため、自ら抜本的な議会改革に取り組み、市民の声を聴き、市民の視点から政策立案、政策提言できる議会を目指すことを決意し、この条例を制定する」(同条例前文)という立場に立ち戻るべきです。

 

私たちは、強行された今回の報酬引き上げについては、いったん800万円に戻し、参考人制度や公聴会を活用するなど、市民の声を聴いて、あらためて適正な報酬額を検討していくことを求めます。

 

2、議員定数削減についても、自、公、民三会派は「身を切る思いで対応する姿勢」と説明しました。しかし、20政令市の中で議員一人当たり人口は、横浜市に次いで2番目に多く、いっそう市民の声が市政に届きにくくなります。報酬引き上げの代償として議員定数を削減するというのであれば、議会制民主主義を弱める本末転倒の議論です。

 

私たちは、議員総定数は元の75に戻し、行政区ごとの定数は、直近の国勢調査に基づき、その枠内で調整を行うことを求めます。

 

市議会リコール(解散)運動について

 

議員報酬引き上げ反対の運動手段として、市民グループによる市議会リコール運動が始められました。私たちは、これには賛同できません。

 

報酬引き上げ強行は、自民、民主(当時)、公明の3会派によるものです。これにたいし、今回のリコール(議会解散)運動は、報酬引き上げに反対した議員も含めるものです。これは、市民と議会の対立をあおり、市政不信を拡大する危険性があり、かえって問題の正しい解決を妨げるものだと考えます。

 

河村市長も、この市民運動とは別にリコールを唱えています。憲法は、地方自治の原則として、議会と首長が、直接住民から選ばれる二元代表制を定めています。市長が、思い通りにならないからと議会リコールを主導することは、この二元代表制を破壊し、憲法の精神にも反するものです。私たちはこうした動きにも反対します。

 

 

名古屋市は、その基本構想で「人間としての真の幸せを願い、憲法の精神にもとづき、ひとりひとりの基本的人権がまもられ、健康で文化的な生活のいとなめる個性豊かなまち、名古屋の建設」を掲げています。

 

私たち革新市政の会も「憲法が暮らしに生きる市政」実現へ、みなさんと力を合わせて進みます。